SPONSORS

チェリオグループ

日本のLGBTQムーブメントを牽引し続けて来た企業
チェリオは当事者にとってどんな会社なのか?

カミングアウトしている社員が語る「チェリオってこんな会社です」

株式会社チェリオコーポレーションといえば東京レインボープライド に2014年から協賛を続け、TRP会場ではもはやお馴染みといった感のある企業。LGBTQムーブメントへの企業参加を先頭に立って牽引して来たといってもいい。これまで、チェリオの様々なダイバーシティ&インクルージョンの取り組みは紹介されてきたが、実際当事者にとってチェリオとはどのような会社なのか?実際当事者として働きやすさや、やりがいについてどう感じているのか。カミングアウトしているチェリオの小中沢(ペンネーム)さんに話を聞いた。 取材・文/宇田川しい

しっかりしたLGBTQ施策の継続に安心感

――小中沢さんは当事者として社内でカミングアウトされているのですね。

小中沢さん はい。私がチェリオに入社したのは3年前のことです。入社して間もなくカミングアウト出来ました。言っても大丈夫だなと思えたので。

――カミングアウトしても大丈夫だと思えたのはどうしてでしょう?

小中沢さん  個人的な意見ですが、当事者にとって一番気になることは、社内におけるLGBTQの認知度じゃないかと思います。会社説明会で、チェリオは研修や社内報でのLGBTQに関する発信を定期的に行っていたと知り、社員の皆様の印象もよかったので、安心してカミングアウト出来ました。
ただ、当事者といっても他のセクシュアリティの方もいますので、アライ企業として、今後私とは違う別の視点での評価も必要になっていくのではないかと思います。

――入社のきっかけはどういったものだったのです

小中沢さん そもそも私がチェリオという会社を知ったのは「ジョブレインボー」の当事者向け会社説明会でした。

――LGBTQフレンドリーな企業を集めた合同説明会ですね。

小中沢さん そうです。「ジョブレインボー」に出展しているチェリオの企業ロゴを見て「ああ、あのチェリオメロンを売っているチェリオか!」と思いました。当時は就職するとは思っていませんでした。

――そこでLGBTフレンドリーな企業だということを初めて知ったわけですね。

小中沢さん はい。合同説明会に参加するまでチェリオという企業についてはほとんど知らなかったんです。チェリオメロンをたまに飲んでいたくらいです(笑)。

――なるほど。ジョブレインボーに参加したということはLGBTQ当事者として就職活動に不安や悩みがあったのですか?

小中沢さん 就職したら学生時代とは違って、様々な世代の方たちと一緒に過ごすわけで、そうなると世代の共通の話題として結婚の話題なんかも出ることが多いだろうし、そんな時にどう対応すればいいのかなというのが不安でしたね。

――当事者の場合、初めての仕事そのものへの不安に加えて、会社内でどんな関係性を築けるかという部分の不安が大きくなりますよね。

小中沢さん そうですね。私の場合は、絶対にアライ企業に就職しようと思っていたわけでもなくて、ジョブレインボーに参加したのもたまたま広告を見かけて、学校帰りに寄れるのでちょっと覗いてみようかなくらいでした。

おおらかな社風、面倒見の良さ

――いろいろなアライ企業がある中で、何が決め手になってチェリオを選んだのですか?

小中沢さん それについては、直接、LGBTQとは関係ありませんが、社員の人柄がいいなと感じたからなんです。これは“就活生あるある” だと思いますが就活で出会った社員の人柄がそのまま会社のイメージになりますよね。

――どんなところで人柄の良さを感じたんですか?

小中沢さん 就活生の一人が就職場所は関西になるんですか?と聞いたときに、本社が関西にあるので、関西勤務の可能性も高いですってチェリオは回答したんですね。就職説明会の場所が東京という事もあり、関東出身の就活生が多かったので、そのことに対しての反応はすごく薄かったんですよ(笑)。その時の採用担当の社員が「関西の会社には興味ないかー……」としょんぼりしていたのをよく覚えています。その時、この人はありのままで接してくれるんだな、と好印象を持ちました。

――そのくらいの方がリラックスして話を聞けますね。

小中沢さん そうなんです。だから私も「社内ではジュース飲み放題なんですか?」なんて聞いたりして、それも笑って受け答えしてくれました。

――実際に入社してどうでした?

小中沢さん 思っていた通りでした。基本的におおらかで、仕事の仕方もメリハリがついていて働きやすいですね。困ったときに相談に乗ってくれる面倒見のいい人も多いですし。

社員の多くがプライドイベントに積極的に参加

――チェリオがTRPに参加してることを知ったのも入社してからですか?

小中沢さん そうです。TRP自体も名前を知っているだけでした。ですから、入社してからTRPに参加してみて参加企業の多さや、人の多さなど規模の大きさに圧倒されました。会場にいろいろな個性の人たちがいて、まさに多様性という言葉そのままだなと感じました。パレードで歩いていると、沿道の人がみんな「ハッピープライド」と言って手を振ってくれる。感激しました。

――チェリオではTRP以外にも様々なイベントに協賛されていますね。

小中沢さん コロナ禍以前の2019年は札幌、名古屋、福岡をはじめ、全国11か所のプライドイベントに協賛しました。こうしたイベントの参加者を社内で募集すると大勢の人が手をあげます。この年は200名ほどがパレードに参加しています。弊社は従業員数約600人ですから、かなりの数です参加した人は「LGBTQについて知識はあったけど、プライドイベントに参加してみて、実際にどんな人がどんなことを求めているのか腹落ちした。これからの活動のモチベーションもアップした」と言っています。

――参加することで、知識としてだけでなく、自分ごととして取り組めるようになったのでしょうね。

自動販売機にはメディアとして社会を変える力がある

――チェリオさんでは、『のんでCHANGE!』という取り組みもされていますね。その売り上げの一部を全国各地のLGBTQイベントへの応援にあてるというものです。

小中沢さん のんでCHANGE!プロジェクトは私が取り組んでいるプロジェクトですね。普段は愛知を中心に通常の自動販売機の営業をしていますが、企業様を中心にのんでCHANGE!自動販売機の営業に行ったりもします。

――のんでCHANGE!自動販売機にはどのような反響がありましたか?

小中沢さん ついこないだ設置させて頂いた企業様とお話する機会があったんですが、のんでCHANGE!自動販売機を通して、LGBTQについて知らなかった従業員が言葉を知った、つい気になって調べてみた、と多様性の理解がひとりでに進んでいると嬉しいお言葉を頂きました。言われてから気づいたのですが、自動販売機というのは、様々な世代の様々な人が利用するサービスなので、その分、のんでCHANGE!自動販売機のようなメッセージ性を持ったサービスは幅広くお客様に多様性の価値観を伝える力があるんですね。

――なるほど自動販売機というのはメディアでもあるんですね。

小中沢さん そのことは、今年のTRPのテーマ「繋がる、見える、変わる」ということにも関わってくると思うんです。のんでCHANGE!自動販売機を通じて繋がることで、見えてくるものがある、そして世界観が変わる。そうやって社会を変えていくことが出来ると思います。また、実際にTRPに来て、誰かと出会って、世界の見え方が変わって、自分も変わるということもあるでしょう。私もチェリオに入社して、様々な人と出会って自分が変わりました。今回のTRPが皆様にとっても新しい繋がりと発見の機会になるよう、私達も精一杯応援させていただきます。